こだわり恋文

2006年03月02日(木)19:06

-第2版-

まずはフォントの幅を理解しよう

こだわっていますか?
このページは、このサイトを訪れてくれたみなさんに贈る 私からの恋文 (ラブレター) です。

私は こういう文書を作成するときに こだわります。読んでいて気付いた人も いるかもしれませんが、学校で習うような書き方を していません。原稿用紙に書く場合は、学校で習うような書き方でも構わないと思います。ただ、紙面に書く場合と同じ気持ちを持ったままコンピュータで電子文書を作成してしまうと、場合によっては読みづらい印象を与えてしまうことがあります。それは、コンピュータで扱うフォントに少なからず関係しています。今でさえプロポーショナルフォントと呼ばれる、文字間を詰めたフォントが一般的ですが、かつては すべてのテキストが等幅フォントと呼ばれるもので表示されていました。等幅フォントは その名のとおり、すべての文字の幅が一定です。それに対し、プロポーショナルフォントは幅の狭い文字を詰めて表示するため、一行に表示できる文字が多くなります。

参考 - 同じ文字列を表示した場合のフォントによる字幅の変化
等幅フォント・・・・・・:こだわり恋文 Hiroya's Express!
プロポーショナルフォント:こだわり恋文 Hiroya's Express!

では、等幅フォントとプロポーショナルフォント、どちらが読みやすいのでしょうか。日本では昔から原稿用紙を使って文章を書く習慣があります。もともと漢字や仮名文字は縦横の大きさが同じで、ちょうど正方形のマスに収まるという特徴があります。そのため、等幅フォントを使用したほうが読みやすい場合が多いのです。しかしアルファベットは正方形のマスに収まるような大きさではありません。アルファベットの文字列を等幅フォントで表示すると、参考のように「'」(アポストロフィ)の位置で文字が大きく離れてしまいます。全体的に見ても不格好です。
以上のことから、日本語には等幅フォント、アルファベットにはプロポーショナルフォントが適しているといえます。

日本語部分は等幅、アルファベット部分はプロポーショナルになるフォントが存在すれば理想的なのですが、残念ながら そのようなフォントは見たことがありません。現状では文書作成者自身の努力で その都度フォントを切り替えて使うしかないようです。もっとも、全文がプロポーショナルフォントで表示されているほうが統一性があり、読みやすいことは確かです。複数のフォントが混在させることによって、文書全体が読みづらくなることもありますから注意が必要です。

以降は現在主流となっているプロポーショナルフォント、とりわけ ここではMS Pゴシックを中心に話を進めていきます。MS Pゴシックは Microsoft Windows で標準に採用されているプロポーショナルフォントです。

半角スペースに こだわってみよう

日本語には句読点 (「、」と「。」) がありますね。英語にも「,」(カンマ) や「.」(ピリオド) があります。音楽にも休符や終止符がありますね。

さて、日本語と英語を読み比べてみましょう。すると まったく違うことに気づきます。英語は単語と単語にスペース (空白) を入れますが、日本語には それがないのです。その代わり、漢字やカタカナを使って読みやすくしていますが、それでも不充分な場合があります。ここに私の こだわりがあります。

長い文章では必然的に、読点を打つ個所が増えます。しかし、ただ打ちたいところに打っているだけでは全体として読みづらいものに なりかねません。読点を打つまでもないが ちょっとだけアクセントを変えて読んでもらいたい個所などには半角のスペースを入れてみましょう。ひらがなやカタカナが連続で使われる場合にも有効です。

参考 - 日本語でも単語の間にスペース入れる
スペースを入れなかった場合:ひろやのこだわり恋文
スペースを入れた場合・・・:ひろやの こだわり恋文

私は もう一箇所、半角スペースを入れるよう心がけている個所があります。全角文字と半角文字の間です。
よく、個人で運営している Web サイトで見かけますが、半角のアルファベットと全角の日本語が隣接している場合があります。全角文字同士が隣接してるのであれば差し支えないのですが、半角と全角が隣接する場合は半角のスペースを入れるようにしてみましょう。ただし、全角の句読点の直後にはスペースを入れなくて結構です。下の参考を見れば一目瞭然でしょう。

参考 - 半角文字と全角文字の間にスペースを入れる
スペースを入れなかった場合:Windowsの終了
スペースを入れた場合・・・:Windows の終了

これを見て Windows のスタートボタンを押した人、正解です。Windows を含む Microsoft 製のアプリケーションや MSN などの Web サイトでは ほとんどすべて、半角文字と全角文字の間にスペースが入っています。私が Web サイトを開設する際に参考にしたのが Windows の文字表記方法だったのです。言わば Windows は私のコンピュータ上での表記を教えてくれた先生ですね。

なるべく正しい表現を

私は「ら」抜き表現を文章にするのが好きではありません。ですから、できる限り「ら」を含めた文章作りを心がけています。掲示板で私が書きこんだ文章に「ら」抜き表現を見つけることは難しいと思います。

「ら」抜き表現は結構有名な表現なので、意識している人も少なくないと思います。しかし、「〜ている」を「〜てる」とする「い」抜き表現は あまり注目されません。なぜでしょうか。「ら」抜きほど乱れた言葉ではない、ということでしょうか。私は「い」抜き表現にも「ら」抜き表現同様、注意していきたいと思います。もっとも、最近では IME や周辺のソフトウェアによって、そのような表現を見かけることは あまりないと思いますが、私が使っているコンピュータには そういった機能がありません。やはり、言葉は使う側の人間が きちんと管理していくべきなのです。万人の目に触れるものなら なおさらですね。

参考 - 「ら」抜き表現と 「い」抜き表現
食べられる→食べれる
来られる→来れる
食べている→食べてる
来ている→来てる

※掲示板やチャットでは「ら」抜き、「い」抜きの話し言葉になる場合もあります。

こだわりは誰のために?

今回は文章表現としての こだわりをお話しました。みなさんにも いくつかの こだわりがあると思います。それは他人に関係のあることだったり、自分にしか関係のないことだったりと、色々でしょう。自分にしか関係のないことを話すのは自己満足としか受け取られないかもしれませんが、自分以外の考えを知るのには いい機会です。この こだわり恋文を参考に、見やすい Web ページを作成しようと思われる方がいれば幸いです。

-初版 2003年3月3日-

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