abbr と acronym
2005年01月28日(金)
どちらも略語を表すことができる HTML の要素なのですが、何が違うのでしょうか。
参考までに W3C のサイトでソース (HTML ので記述された内容) を見てみたのですが、ひとつの単語として発音できるものを acronym で、それ以外の略語を abbr として使い分けているみたいです。ただ、厳格な決まりというのはないみたいで、略語ならすべて abbr (汎用的な略語用) にしてもいいみたいです。
ただ、利用者が最も多いと思われる IE では acronym しか対応していません。abbr で指定された title 属性値 (内容) は読まれないので注意です。
噂によると XHTML 2.0 で acronym 要素は廃止されるらしいです。今から abbr に統一しておくというのもいいかもしれません。
abbr と acronym でふた通り用意されているのは「音声ブラウザでの読み上げに配慮したものだ」、という考え方もあります。
「abbr でマークづけされた単語は一字一字ばらばらに読み上げられ、acronym でマークづけされた単語は通常の単語のように読み上げられる」などといった用途があるそうです。
日本語の略語ですが、「パソコン」や「ケータイ」は abbr と acronym のどちらが適切だと思いますか? これらの単語は、何かの頭文字をつなげてできた言葉ではありません。頭文字というよりは、単語の頭をつなげたという感じですね。もっとも、略語である時点で abbr とする条件は満たしています。
そして、日本語では、すべての略語は単語として普通に読み上げることができます。acronym としての条件も満たしているんじゃないかなと思います。
結局、これは使う人が判断することになります。
実際は abbr と acronym に、こうしなければならないという規定はないので、自由といえば自由なのです。特に意識することもないと思いますが、もし迷ったならば abbr を選んでおけば問題ないでしょう。現在、多くのブラウザでは abbr に対応しています。どうしても IE に対応させたいのならば IE のための略語要素 acronym を選べばいいでしょう。
ここまで書いてきても結局、結論らしい結論になっていませんね。
もともと、横文字の略語のためにある要素なので、日本語の略語には向いていないのかも知れません。